Project12スポーツから、地域の未来を考える

中央区地域スポーツクラブ大江戸月島×みらいドットDNP
スマートフォン撮影講座

2014年9月26日更新

はじめに

スポーツが地域活性化のためにできること

東京ベイエリアの中央区月島は江戸時代からの下町ですが、近年、超高層マンションの建設ラッシュで新たな住民が大量に流入し、住人同士での交流が課題になっているとか。一方、来たる6年後の東京オリンピックでは隣接地区に選手村が建設されることになり、スポーツで地域を一つにしようという機運が高まっています。
2020年に向けて各地でスポーツイベントが活性化しつつある今、一般市民参加型のスポーツ大会「ザ・コーポレートゲームズ 東京 2014」の開催を機に交流をもった月島の地域スポーツクラブにおじゃまして、スポーツを通したまちづくりの現状を探り、スポーツで活性化する地域の未来を考えてみたいと思います。

活動内容

スポーツする子どもをかっこよく撮影!写真でコミュニティ

「中央区地域スポーツクラブ大江戸月島」は2013年2月に設立されました。中央区の協力を得ながら、主にボランティアの方々で運営されている「地域スポーツクラブ」です。現在、こうしたスポーツクラブは都内に現在117団体あるとか。この大江戸月島の会員数は約500人で、年齢層は幼稚園児からお年寄りまで。スポーツを通して、地域住民の交流を活発化させるのがテーマです。野球、テニス、バスケットボール、カヤック、体操など17種目37教室が毎週、月島地区の小・中学校の施設を借りて開かれています。

2014年8月、大江戸月島のスポーツ教室にDNPのプロカメラマンを派遣し、スマートフォン撮影講座を開講しました。対象はスポーツ教室に参加している児童の保護者の皆さん。たのしく写真を撮り合うことで、地域交流の活性化を図るのが狙いです。大江戸月島は運営・企画協力として、DNPはオフィシャルパートナーとして、ザ・コーポレートゲームズに関わっている間柄。当日は撮影した写真を共有しスポーツの輪を継続してつなげていくために、ザ・コーポレートゲームズ公式アプリ「すぽこみ」の活用法も紹介しました。

  • 「すぽこみ」は、撮影した写真をオリジナルフレームやスタンプでアレンジし、シェアすることができるスマートフォン用アプリです。「すぽこみ」のサービスは2014年10月31日で終了しました。

グラウンドでのフットサル教室で、練習中の小さな子どもたちを見学している保護者の皆さんを対象に、プロカメラマンによる撮影講座がスタートしました。「スマートフォンでは絞りなどが操作できないので、みずから体を動かして『構図』で勝負しましょう」と、プロカメラマンがアドバイス。たとえば、子どもの目線まで体を低くして撮れば、子どもの手足が長く見え、かっこよく撮影できます。試しに撮影した写真を見せ合うことで、保護者の皆さんの間には自然と会話が生まれ、小さなコミュニティが誕生していました。

チアダンス教室には、コーチに合わせて演技を練習する子どもたちがいました。保護者席のお母さまたちに、プロカメラマンがアドバイスをおくります。「スマートフォンはブレないように両手でしっかり構えること。音量の+ボタンでシャッターが切れますよ」。皆さん新しい発見があるたび、どんどん撮影にチャレンジしていきます。さらに、スポーツSNSアプリ「すぽこみ」を紹介し、ママ友の間で写真を共有する楽しみを伝えました。

これまでは、保護者の皆さんは参観に終始し、写真を撮ったり、積極的に会話の輪をつくったりということはあまりなかったそうです。撮影講座を終えて、1週間後、経過をうかがうために再び大江戸月島を訪れました。すると、「写真講座の後、お母さんたちが自分のデジタルカメラやスマートフォンで子どもを撮影する姿をよく見かけるようになりました」と、うれしいお言葉が!小さなきっかけから、会話の種となる「写真を撮る」という行為が浸透しはじめたようです。

月島という町は、ここ10年ほどの間に大きく変貌を遂げました。地上50階を超える超高層マンションが次々に建設されて、年に1万人のペースで人口が増え続ける一方、昔ながらの平屋の建物も数多く残っています。古くからの住民と新たにやって来た住民をどうまとめていくかという課題を町は抱えています。スポーツクラブ大江戸月島の事務局長を担っている矢子達哉さんにもお話をお伺いしました。「スポーツで住民たちの交流を図ることを目的とするわがクラブ。スマートフォンやアプリは、今後の利用方法によっては大いに期待できると感じました。参観に来ている保護者も参加できるイベントは今後も継続して行っていきたいと思います」。

「写真を撮る」ことで会話が生まれる、ということを目の当たりにした「すぽこみ」企画者も、今回の撮影講座をこう振り返ります。「DNPの強みである写真のノウハウを活かした活動と、開発技術の結集である『すぽこみ』というアプリが地域に提供できるメリットを実感することができました。一方でスマートフォンに慣れ親しんでいない生活者が多く目についたのも事実。今回伺った意見を受けてさらに可能性を探っていきたいです」。

まとめ

スポーツと写真のいい関係。つなげる、つながるスポーツの輪!

今回の取材を通して感じたのは、スポーツは幅広い年代の「接着剤」であるということ。スポーツを核にできた輪を広げ、地域を活性化していくためには、「見る側」も巻き込んでいくことが欠かせません。今回撮影講座のイベントの参加者が、撮影した写真の画面を見せ合ったり、メールで送ることで、家族や友人と共有する場面が見られ、写真にもまた、人と人をつなぐ「接着剤」である側面を持っていることがわかりました。地域活性の核となるスポーツの場面に、写真を組み合わせることで、より継続的なコミュニティを形成するきっかけをつくることができます。今回のイベントは親子を対象とした、地域の輪づくりを考える第一歩。より幅広い年齢層の地域住民がつながる方法をもっと考える必要がありそうです。
月島の町では、今後東京オリンピックが開催されることもあり新しいまちづくりが進みつつあります。そこでのスポーツを核とした地域活性化の取り組みと、育まれていくスポーツの輪。今回のコラボレーションの経過を観察しながら、スポーツと写真のいい関係はもちろん、輪をつなげるための更なるいい関係を模索していきます。

 

みんなとシェアしませんか?

みんなの声をきかせてください

ページの先頭へ