Project12Vol.2スポーツから、地域の未来を考える

ザ・コーポレートゲームズ 東京 2014

2014年12月1日更新

はじめに

スポーツイベントで地域のつながりを強め、深める

スポーツには、「競技する人」「応援する人」「サポートする人」「教える人」と、たくさんの人が関わっています。様々な立場の人がそれぞれの観点から「スポーツ」を楽しんでいます。2020年の東京オリンピックを目前に、スポーツの「人を巻き込む」という側面を利用して地域活性化に活かそうという活動が日本各地で起こっています。前回は地域に根ざして活動する中央区地域スポーツクラブ大江戸月島におじゃましましたが、今回は、更にたくさんの人々が集う大規模なスポーツ大会を通して地域の未来を考えてみたいとおもいます。

活動内容

立場、役職、世代を超えて人々が交流できる場所

2014年9月、東京・湾岸エリアで開催された市民参加型スポーツフェスティバル「ザ・コーポレートゲームズ 東京 2014」。ザ・コーポレートゲームズ 東京 2014は1980年代末にイギリスのスポーツフォーライフ社が設立した国際的なマルチスポーツフェスティバルですが、今では世界30ヶ国60都市で開催され、延べ100万人以上が参加している大規模なスポーツ交流イベントです。日本初上陸となった今回、2日間にわたってリレーマラソン、フットサル、ドッジボールなど、全13種目の競技が行われました。企業、地域団体、学生団体など様々な団体が、立場や役職の垣根を超えて参加し、会場はまさにフェスティバルそのもの!スポーツを心の底から楽しむ人々であふれかえっていました。

今回は、ザ・コーポレートゲームズ 東京 2014に参加した方々の生の声を聞くことで、地域活性化のためのヒントや課題を探っていきたいと思います。まずは、月島地区の地域スポーツクラブ大江戸月島に所属し、テニス男子シングルスに出場された男性にお話を伺いました。「地域の代表として出場できたことがとても嬉しかったです。対戦相手は違う団体に所属している選手達ですし、審判、スタッフなど大会を通してたくさんの人との出会いがありましたね」。大きな大会に出場するということは、それだけで普段関わりのない人との出会いも多いということ。「出会いを楽しむこと」も、スポーツ大会の醍醐味なのかもしれません。

ザ・コーポレートゲームズ 東京 2014には市民団体だけではなく、企業のスポーツクラブも参加しています。普段は会社の中で役職や肩書き、事業部や課など、序列のはっきりとしたコミュニティの中で仕事をしている間柄ですが、この日はみんな同じ土俵の上。リレーマラソンに出場したDNPのチーム「美酒RUN」のメンバーにお話を伺いました。「まず参加して驚いたのは同じ会社の中にこんなにランニングをしている人が多かったのか、ということです。DNPだけでもたくさんのチームが出場していますが、違うチームで走っていると普段は交流がありません。今日は部の違いを忘れて全てのチームを応援しています!」

DNPからテニスミックスダブルスに出場した男女お2人の選手にもお話を伺いました。「会社では机が離れているので全然話をしたりもしなかったんです。でも出場をきっかけによく喋るようになりましたね。それに引きずられて部署内でも会話が増えて仲良くなったように感じているんです」。身近な人が大会に出場すると、応援したくなるのが人の性。出場した選手の職場や家庭でも、知らず知らずの間にスポーツを通して絆を深めていったのかもしれません。

企業がコミュニティ活性化のためにできること

会場には協賛企業各社のブースが並び、各ブースでスポーツに関連するアトラクションを体験することができました。DNPブースでは「スポーツの楽しみ方」をDNPならではの切り口で体験してもらえる3つのアトラクションを展開。体験者の反応も上々だった「未来の音声AIナビゲーション」は、「サッカーの会場はどこ?」と話しかけると「中央区晴海運動場です。」と答えてくれる、未来の街には欠かせないであろうナビゲーションシステムです。「ITリテラシーがなくても話せば反応がかえってくるという単純な仕組みなので、ちょっと触ってみたい、試してみたいという感じで楽しんでもらえたようです」、と開発者の尾嶋さん。「地域に根ざしたサービスを開発する時に、最先端のことだけやればいいわけではなく、地域の誰もが使えるということが地域活性化に役立つしかけづくりには必要なんだと実感しました」。

写真共有アプリ「すぽこみ」と「記念写真撮影スポット」は写真でスポーツを楽しんでもらえるアトラクション。「写真」は、集まった人々のつながりを作る「接着剤」として、今回も活躍していました。「写真といっても、プリント写真、アプリに投稿するデジタル写真とモノ自体は全く違います。ただそれを手渡しで誰かと共有したり、ネット上でだれかと共有したり…思い出を共有するために使ってもらえるというところでは同じ役割を持っています。スポーツ大会も大きなライフイベントの一つですから、写真で思い出を共有することで、人と人との接着剤としてうまく働いたのではないかと思っています」。

ザ・コーポレートゲームズ 東京 2014を終えて、地域スポーツクラブ大江戸月島・事務局長矢子さんにあらためて地域振興にスポーツができることについて振り返っていただきました。「あるセミナーで、DNPとのコラボレーションについて紹介したところ、地域を活性化するための効果的な施策を求め『企業とつながりを持ちたい』と考える他の地域との横のつながりもできました。2020年の東京オリンピックは月島の地域活性化にとっても千載一遇のチャンスだと思っています。スポーツをやらない人でも、観戦する人、ボランティアなど、スポーツへの関わり方は様々です。地域の住民が自分なりの楽しみ方でスポーツに関わることで、自然と地域の交流も増えていくと思うんですね。オリンピック後には今以上に昔からの住民と新しい住民の壁が高くなるのではないかと言われていますが、スポーツを通して世代を超えた強いつながりを作っていきたいです」。

DNP尾嶋さんも矢子さんのお話をきいて、未来の街について考えを聞かせてくれました。「今回のザ・コーポレートゲームズ 東京 2014での取り組みは、企業が地域にできることを実際に行ってフィードバックを得られたという点でとても有益でした。東京・湾岸エリアは高層マンションやショッピングセンターがどんどん開発されるなど急速に進化していく街。未来の日本の縮図のような街ですよね。そこで企業のサービスを地域活性化に活かせる糸口をつかむことができました。スポーツクラブ大江戸月島さんが今回協力してくれたように、様々な企業のナレッジを地域が取り入れていくことで、オリンピック後には月島が『未来の街』のモデルケースになるかもしれませんね」。

まとめ

未来の街づくりへの第一歩!人と人のつながりをつくる「種」

スポーツ大会は、選手だけでなく、開催される地域、参加団体、企業など様々な人たちがひとつのイベントを共有する貴重な機会です。地域にとっては地域活性化のチャンスであり、企業にとっては技術・ノウハウを地域に役立ててもらうチャンスでもあります。6年後には東京オリンピックという一大イベントが控えている中、今回のDNPと地域のコラボレーションは未来の街づくりに活かす事のできる「種」をたくさん生み出すことができました。地域活性化にとって必要なのは立場や世代のボーダーラインを取り払って、人々のつながりを構築していくこと、まさにスポーツイベントではそのつながりが形成されています。今回手にした「種」をさらに大きく育て、地域の明るい未来を見つめて行きたいと思います。

 

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