Project13子どもとデジタルコンテンツの上手な付き合い方

こどものためのワークショップ博覧会 ワークショップコレクション
「AR魔法のえほん ピーターパン」を出展

2014年10月20日更新

はじめに

良質なコンテンツで、子どもとデジタルコンテンツの未来を考える。

最近、子どもたちの姿を見ていると、どこにお出かけするにしても片手にゲーム機をかかえていたり、親がもつタブレットやスマートフォンをとてもスムーズに動かしていたりします。また、無料で体験できるゲーム性の高いアプリに日々触れている子ども達の姿を見ていると、デジタルコンテンツについて不安でネガティブな想いになってしまう親も少なくありません。
DNPは株式会社デジタルえほんのメンバーと共同で良質なデジタルコンテンツ(デジタルえほん)を開発し、コミュニケーションプラザ ドットDNPでそのコンテンツを提供しています。今回はより沢山の子どもたちに触れてもらうことで、子どもとデジタルコンテンツのよりよい付き合い方について探ってみることにしました。

活動内容

不思議な絵本に子どもたちもびっくり!

2014年8月29日・30日、青山学院大学(東京都渋谷区)で開催された「こどものためのワークショップ博覧会 ワークショップコレクション」(NPO法人CANVAS主催)に参加しました。今回特徴的だったのは、デジタル関連の展示が増えており、プログラミングを体験できるワークショップやロボットの体験展示など、デジタルへの期待感・未来を感じさせるものが多く展示されていました。

DNPブースでは、本プロジェクトで開発した「AR魔法のえほん ピーターパン 」を展示。AR(拡張現実)技術を活用した本作品は、紙の絵本のページをめくると、目の前のスクリーンに動く絵本の世界が映しだされ、カメラにスティックをかざすと、絵本の中の登場人物やしかけ(月や時計台)を自由に動かすことができるデジタルえほんになります。

会場ではイベントを楽しみにしていた子どもたちが、目を輝かせながら歩き回ります。DNPブースも好評で、不思議そうにスティックを眺めている子どもや、お友達と一緒に何本もスティックをかざして楽しんでいる子どもなど様子も様々。「小さい子が楽しむにはもっとスティックの本数を少なくした方がよいのでは」「マーカーをかざしても動きが分かりづらいものがある」など、子どもたちの反応からDNPメンバーも課題や改善点を見つけることができました。

さらに保護者の方々にデジタルデバイスへのイメージを伺いました。「スマホやタブレットは家でも使っているけど、どうしても長時間持たせるのは怖くてできません。変な使い方をしないとか、勉強もしないで遊んでばかりじゃだめだと思ってしまう」そんな本音をもつお父さん、お母さんが多いようです。でも、実際にデジタルえほんを体験する子ども達を見て、「こんなに没頭して本を読む、楽しむなんて思いませんでした。遊ぶだけじゃなくて勉強にもなりそうですね」と嬉しいコメントも。

デジタルえほんは続きを描けるからおもしろい?

今回、「AR魔法のえほん ピーターパン 」の企画・監修・デザインに携わった株式会社デジタルえほんの季里さんと、イラストを担当されたうめもときょうこさんにもお話を伺いました。
季里さん:「今回のデジタルえほんでは、クリエイターの世界を受け身的に楽しむだけでなく、子ども達が魔法を使うかのように、スティックを動かし、ピーターパンの動きや軌跡、画面のシーンを能動的に創りだすことができます。これまでの絵本には出来なかった楽しみ方、自分自身の身体で音と絵を操り、ユーザー自身がこの作品の作者となる、これがデジタルえほんならではの醍醐味です。魔法の絵本の使い方は詳しく説明されていませんが、子供達はスティックを画面にむけて動かし、コツをつかむと次々に試して自分なりの遊びを発見していきます。」

うめもとさん:「デジタルえほんには、絵本の世界の中で少しだけ内容に干渉できるところに特有の魅力があり、さらにこの「AR魔法のえほん ピーターパン 」 は複数人で楽しめるのでコミュニケーションツールとしても機能しているのではないでしょうか」

確かに会場でもスティックを振りながらオリジナルのストーリーを話し出す子どももちらほら。想像力をその場で形にできることがデジタルコンテンツの魅力かもしれません。

「AR魔法のえほん ピーターパン 」がデジタルえほんアワード入賞!!

本会場内では、デジタルえほんの分野で優れた表現手法の開拓や発展に寄与した作品を表彰する「デジタルえほんアワード」の表彰式も行われました。国内外19か国、300を超える応募のなかから、「AR魔法のえほん ピーターパン 」が、作品部門で入賞を果たしました。

開発に携わったDNPの畠山さんからは、「子どもたちにとっても、スティックを振って体を動かしながら本を読むという体験は、とても新鮮だったのではないでしょうか。今日も実際に子どもが使っているところを見ていましたが、こちらが想像した動きとは違った動きや使い方をしていて、沢山のなるほど!がありました。今回の作品がきっかけとなり、これからも良質なコンテンツを作っていきたいと思います」と喜びの声。

まとめ

子どもとデジタルコンテンツの良い付き合い方とは?

季里さんからはこんなコメントも頂きました。
「いつの時代も大人は、新しいメディアやテクノロジーから子どもを遠ざけようとします。『デジタル』というだけで、無機質な、危険な匂いを感じるからでしょうか。大人自身がぜひ試してみて、ワクワクする気持ちを感じ、子ども達と一緒に楽しむことができるものを選んで与えるという事が重要なのではないでしょうか。
そのためには、実際に試してみる事ができる環境が必要だと思います。DNPと私たちのチームのコラボレーションでは、数多くのワークショップや展示の取り組みを重ねてきました。これからも、子ども達とデジタルのよい出会いが生まれるような場づくりを行っていきたいと思っています。」

季里さんのお話のように、ただ良質なデジタルコンテンツをつくるだけでなくそれに親子が直接触れることのできる場の提供、それこそが子ども達とデジタルコンテンツが良い関係となる、そんな未来のあたりまえに向けた重要な取り組みであると感じられた実りあるイベント参加でした。

 

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