Project14未来の図書館は土の中!?

新宿区中町図書館×ドットDNPコラボレーションワークショップ
「ピッケのつくるえほん」を使って未来の図書館を考えよう

2014年10月27日更新

はじめに

図書館のもっと楽しい未来の姿を探求!

市民の知識の源泉として欠かせない施設、図書館。近年では、人々の「働きかた」や「暮らしかた」の変化にあわせて、ビジネス用に有線LANや電源を提供している図書館があったり、レンタルビデオ店やカフェを併設した図書館が誕生したり、さまざまな取り組みが見られます。生活が変化すればおのずと図書館も変わる時代、未来の図書館はいったいどんな姿をしているのでしょうか。

活動内容

未来の図書館をデジタルえほんで表現してみよう

2014年9月15日にコミュニケーションプラザ ドットDNP内にて、「未来の図書館」をテーマにオリジナル絵本を作るワークショップが開催されました。今回は新宿区立中町図書館とのコラボレーションワークショップ。中町図書館の指定管理者として運営している丸善株式会社はDNPのグループ会社であり、図書館サービスの拡充と利用者満足度の向上に努めています。今回は地域の特性を生かした企画の一環として、近隣にあるコミュニケーションプラザ ドットDNPとのコラボレーションが実現しました。館長の鹿島さんはじめ、3名のスタッフさんが一緒に未来の図書館を考えてくれます。絵本作りに活用するのは「ピッケのつくるえほん」というアプリ、コブタのピッケをはじめとするキャラクターや、たくさんのアイテムを使ってタブレットで自由に絵とお話を作ることができます。
今回は子どもたちに絵本づくりをとおして、未来の図書館について考えてもらいました。

意外と知らない!? 図書館の歴史と役割

「さあ、未来の図書館を考えて!」といきなり言われてもなかなか思いつきませんよね。まずは、中町図書館館長の鹿島さんに、「図書館の歴史」について教えてもらいました。図書館の起源は意外と古く、紀元前3世紀頃からあったといわれています。ただし中世頃までは王様や学者など権力や知識のある一部の人たちだけのものでした。それが現在では「暮らしの役に立つ施設」にしようといろいろな取り組みが行われています。図書館の起源に触れた後は、世界中のちょっと変わった図書館について、「ピッケのつくるえほん」の開発者朝倉さんが紹介してくれました。タイにある水上図書館や、コロンビアのロバの図書館。イタリアのアントニオさんが三輪バイクを改造して作った図書館は、オルガンの曲を流しながらやってきます。このように、世界にはそのお国柄にあわせたいろんな図書館がある事を知りました。

どこで誰が何をする? 頭の中の図書館をアウトプット

とても興味深かった図書館の歴史や海外の図書館。さあ今度は子どもたちの出番です!アイデアシートに自分の思い描く図書館の「場所」、「来る人」、「何をするか」の特徴を書き込み、グループ内で発表します。他の子どもたちから質問やアドバイスをしてもらい、アイデアをさらにブラッシュアップ。「ハンモックとかがあるとおもしろいかも」「読みたい本がすぐに出てくるといいな」など、楽しい空想や普段の経験を活かしたアドバイスが飛び交います。一人で考えるだけではなく、意見を言い合うというステップがとても重要!一人ひとりのアイデアがどんどん膨らみ、明確になるのです。

アイデアがまとまったら、タブレットを使ってお話を作っていきます。「同じお話でも登場人物のどの立場から書くかで印象が変わります」と朝倉さん。みんなスイスイとタブレットを操作して、物語を形づくっていきます。真剣に黙々と取り組みながらも、時折いいアイデアが浮かぶと自然と口元がほころびます。そんな子どもたちの様子をみていると、「デジタルえほん」という自分で一冊まるごと絵本を作ることができるツールが、子どもたちの想像力を掻き立てていることは一目瞭然。「どんなツールを使って考えるか?」ということも、まだ見ぬ未来を想像するときにはとても大事なんです。

ページが完成したら、次は自分でお話を読み上げ、ナレーションの吹き込みです。他の人の声が入らないよう、会場のあちこちに散らばる子どもたち。時折照れながらも、大きな声で感情をこめて録音作業に取り組みます。また、タブレットで制作したデジタルえほんをプリントアウトして小さな絵本として製本します。チョキチョキと切り取り、折り曲げて…見慣れた本の形が出来上がると、絵本を作った実感が改めて沸いてきたのか、みんなとても嬉しそう!

十人十色の未来の図書館!みんなどんな未来を考えたの?

最後は出来上がった作品をスクリーンに映し出し、みんなで鑑賞します。小学5年生の男の子の作品は「土の中の図書館」。その時々に変わる入口を自分で探して入るという発想がユニークでした。小学3年生の女の子による「海の中の図書館」は、周りの人に協力してもらって数人で録音し、図書館にきた仲間達みんなの声を表現するという工夫をしていました。

発表後、朝倉さんから「未来の図書館を作っていくのはみんなです。図書館に限らず、どんどんアイデアを出して自分たちの生きる未来を切り開いていってくださいね」というお話に、まっすぐな瞳で聞き入っていた子どもたち。今回体験したアイデアをカタチにする楽しさや、広がる未来の可能性を、いろんな場面で発揮していってもらいたいですね!

コラボイベントを終えて、三者それぞれの立場から今後に膨らむ思いを語っていただきました。
ピッケの作者・朝倉さん「アイテムを組合わせるなど工夫して思い描く図書館を豊かに表現していたことに感心しました。作る事の面白さを知ることで、単なる消費者ではなく創り発信する側としてもテクノロジーを使ってほしいです」
中町図書館館長・鹿島さん「未来はもっと人と人がつながっていく、ということを子どもたちが考えていたことが驚きでした。今後の図書館に求められることが何なのか、改めてヒントをもらえた気がします」
DNP・中津井さん「これを始まりとして、今後は他の図書館でもドットDNPとの共同のワークショップ開催するなど、デジタルとアナログを取り入れた「本」を楽しむイベントが、さまざまな形で広げていけたらいいですね」。

まとめ

人と人とのつながりこそが、未来の図書館のキーワード

今回のワークショップでは、デジタルえほんという表現方法を使って未来の図書館について考えてもらいました。デジタルえほんだからこそ、自分で考え、作って、表現するというアウトプットが可能だったのではないでしょうか。また、子どもたちが描いた未来の図書館は、テクノロジーを駆使したものではなく「人と人がつながる場所」。今回の取り組み自体も、図書館と子ども、図書館と企業、子どもと子どもなど、さまざまなつながりが生まれた場になりました。今後も、「DNP×図書館」など、多くの人を巻き込むコラボレーションを重ねていくことで、少しずつ未来の形が見えてくるのかもしれません。

 

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