Project17未来の雑誌は動く、聞こえるは当たり前!?

LEXUS×Digital Inspiringマガジン「HEAPS」タイアップイベント
「The NYC STAND by HEAPS」

2014年11月19日更新

はじめに

もう一方通行じゃない、最新技術が切り開く雑誌の未来

デジタル機器の普及とともに、雑誌や新聞などの逐次刊行物も電子化され、スマートフォンやタブレットでの購読が一般化してきています。しかし、デジタルならではの表現方法を追求した電子雑誌はまだ少ないのが現状です。最新の表現技術を駆使した未来の雑誌は「読ませる」という一方的な情報発信ではなく、動かせたり、音が聞こえたり、読者をより引き込むしかけが盛り込まれているはず。そうした進化が、読者をはじめ社会にどんな影響をもたらすのか、未来の雑誌の可能性を探っていきたいと思います。

活動内容

電子雑誌から新たなメディアを確立する”挑戦”プロジェクト

「HEAPS」は、ニューヨーク在住のトップクリエイターとDNPのテクニカルエンジニアが、ニューヨークを中心とした最先端の情報をストーリーとして積み重ね、発信していくデジタルマガジンです。DNPは創刊から携わり、現在もコンテンツのオーサリングや広告効果検証で参入、様々な「ギミック=動き」を開発しながら、新しい雑誌や広告のあり方をともに模索しています。紙の雑誌で広告というと見開き全面に写真と文字が載っているものを想像しますが、HEAPSでは写真や文字を効果的に動かすことで広告が人を「惹きつける」力を増大させています。例えば某飲料メーカーの広告は、飲料を注ぐすがすがしい音が出たり触ったイラストが動くギミックを搭載。読者の五感に訴えてその飲料を想起させるというデジタルメディアならではのしかけが施されています。

見て触って引き込まれる、「HEAPS」の世界を体験!

そんな「HEAPS」の創刊1周年イベントが、時代の先を見据えたラグジュアリーブランド「LEXUS」との共催で2014年9月27日と28日の2日間に渡り、代官山蔦屋書店のイベントスペース「GARDEN GALLERY」にて開催されました。
会場ではLEXUSの新型車「NX」とともに、「HEAPS」の最新号とバックナンバーをタブレット端末で展示し、誰もが気軽に「HEAPS」を体験できるブースを展開。LEXUSとHEAPSは異なるジャンルながら、共に感度の高いユーザー層を擁しています。さらに代官山蔦屋書店という最先端のスペースで開催されたこのイベントで、どんな化学反応が生まれるのか? 今回初めて「HEAPS」に触れた人も多かった来場者の方々の感想をうかがってみました。

広告制作の仕事をしている女性は、今回のイベントでトークショーのゲストとして登場したイラストレーター関根正悟氏が、自身のSNSで「HEAPS」を紹介していたのが来場のきっかけ。特にクリエイティブという切り口に惹かれたそう。「普段利用する電子書籍はビジネス誌がメイン。手軽に情報収集できる実用性にメリットを感じていましたが、HEAPSは動くビジュアルなど、随所に楽しめる工夫があって新鮮でした。まるでミュージアムみたいですね」。ただ記事を読ませるだけではない趣向を凝らしたしかけが、制作に携わる彼女のクリエイティビティを刺激したようです。

「あっ、ここ動くんだ」「ほら見て」と、楽しげにタブレットを操作していた会社員の女性3人組は、これまで電子雑誌を利用したことはないそう。「電子雑誌はなじみがないですね。雑誌はページをペラペラめくって全体を流し読みしたいので、1ページごとに開くデジタルの操作が面倒に感じてしまって」という意見があった一方、実際に触れてわかった新たな魅力も。「紙の雑誌ではあからさまなタイアップページが多いことに抵抗を感じていましたが、HEAPSは無駄なページがなくすっきりしたイメージ。広告も動きが面白いのでストレスなく見ることができました」。この反応はまさにHEAPSとDNPが目指す、新しいコミュニケーションではないでしょうか。

全体として来場者からは「写真がキレイでおしゃれなイメージ」「動きが面白く見応えがある」などの、好意的な反応が多く聞かれました。ただし、今後利用したいと思いますか?と聞いてみると、「データが重く、デバイスの容量に負担がかかるのがネック」「定期購読はしないが興味のあるテーマだけなら利用する」といった声も。デジタルデバイスならではの視覚効果やインタラクティブなしかけは評価しつつも、その便利さゆえ、使用環境へのシビアな要求への対応や、その場限りの興味・関心だけで終わらない、そのコンテンツを手にすること自体の満足感や価値をいかに見いだすか、という点が今後の課題となりそうです。

これからの雑誌に求められるのは多様な専門性と心地よさ

HEAPS.株式会社代表の吉岡さんに、これからの雑誌や出版社のありかたを伺いました。
「HEAPSは、単に面白い雑誌を作るというのではなく、新たなメディアを作るという感覚で取り組んでいます。これまで雑誌は、ひとつの時代や文化を作ってきたものでした。ですが現在は10億人がスマホを持つ時代。SNSが広く普及したことで求められる文化が多様化し、出版社や雑誌の果たす役割も変わってきています。これからは幅広い読者層を抱え込む何十万部、何百万部の雑誌というよりは、より専門性の高い一万部ぐらいのデジタルマガジンがたくさんできる世の中になっていくと思います。そんな中でHEAPSは、読者の行動のきっかけとなることはもちろん、メディア業界全体が大きく変わるような“世界を変える一歩”になることを目指しています」。

電子雑誌をビジネスの側面から見た時に、何より重要となるのは、広告媒体としての価値。「試行錯誤を重ねるなかで、HEAPSはスポンサーや広告クライアントにも徐々に評価されてきていると思います」と語るのは、DNPの吉岡さん。試行錯誤とは、認知科学者の意見を取り入れ、人間の脳が何を心地いいと感じ、より長い時間見るかということを研究しているのだとか。「少しずつですが、いい形が見えてきました。ただ、HEAPSはあくまでも業界の原形。電子雑誌が本当に社会の中で定着するのはまだこれからです。出版社とコラボレートし、新しいメディアがもっと普及するようにしていくことはDNPとしても大切な課題です」。

まとめ

雑誌という枠を超えて、新たなメディアの誕生はもうすぐそこに!?

今回の来場者インタビューを振り返って言えるのは、電子書籍の強みを活かした表現方法は読者の興味関心を高める確度が高いということ。「活字離れ」が叫ばれる昨今、印刷された文字だけでなく、電子書籍ならではの伝え方で、読者の心を深くとらえることができるという可能性を発見できました。また、HEAPSを発行してきたこの1年間の経験で、読者に対して強く訴求できる「動き」や「見せ方」というギミックがどういうものかもわかってきました。
デジタル化の波に対してあり方を検討し続けているマスメディアとしての「雑誌」。雑誌の持つ圧倒的な「編集力」が、デジタルならではのインタラクティブ性という武器を手に入れ、いま新たなメディアとして生まれ変わろうとしているのです。

NYを中心としたCreativeでInspiringな世界の出来事を、情報としてではなく"ストーリー"として積み重ねていくDigital Inspiringマガジン、HEAPSは以下のリンクからご覧いただけます。

HEAPS公式サイト

 

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