Project283Dプリンターで医療が変わる!?

つくばサイエンスエッジ2015:
ワークショップ「〔医療〕×〔印刷技術と情報技術〕3Dプリンターの医療分野での活用」

2015年5月18日更新

はじめに

医療における「未来のあたりまえ」ってなんだろう?

医療分野における技術革新がめざましく進んでいます。その中で、3Dプリンターを有効活用する取組みに注目が集まっています。例えば、3Dプリンターで作られた臓器の模型を用いると、医師が手術前に準備・検証したり、患者に症状を分かりやすく説明することが可能になります。また、経験の浅い医師の教材として活用することで、外科医療のレベル向上にもつながると期待されています。今回は、DNPが研究開発をすすめる「3Dプリンターの医療分野での活用」をテーマにしたワークショップで、参加していただいた中高生とともに、医療分野の「未来のあたりまえ」を考えてみました。

活動内容

ワークショップを通じて考える「医療分野における3Dプリンターの可能性」

2015年3月23日~24日、つくば国際会議場で中高生を対象に、未来の科学者育成を目的とした「つくばサイエンスエッジ」が開催され、その一環として、協賛企業によるサイエンスワークショップが行われました。
DNPのワークショップは、講義と実際の三次元データづくりを通じて「医療分野における3Dプリンターの可能性」をわかりやすく知ってもらう内容で2回行いましたが、いずれも定員(24名)を超える参加がありました。

参加者は4~5人ずつのグループで着席し、ワークショップがスタート。まずは、講師を務めるDNPの林さんによる「日本の医療の課題」や「医療分野における3Dプリンターの活用」、「3Dプリンターで作る臓器模型」についての講義があり、皆さん熱心に耳を傾けていました。

続いては、いよいよ実際に三次元データ作りを体験しました。講義では臓器模型を取り上げましたが、今回は臓器のスキャニングはできないため、頭部のスキャニングに挑戦しました。グループごとに1つずつスキャナーが用意され、モデル役・スキャニング役とそのサポート役・データ加工役と、役割分担を決めました。林さんから「データを正確に作るためには、スキャニングが重要!」というお話もあり、中高生たちは連携しながら慎重に作業を進めていきました。

スキャニングができたら、次はデータの加工です。スキャニングしたままの三次元データをパソコン画面上に表示してみると、欠けている部分がちらほら。データをモデル役の生徒の姿に近づけるべく、額を寄せ合い、ああでもないこうでもないと試行錯誤を重ねていました。
体験の最後には、グループごとに加工したデータを大きなスクリーンに投影して発表しました。精巧なデータが取れたグループには、会場から惜しみない拍手が送られました。

3Dプリンターで見えてきた「医療の未来」!

ワークショップの最後には、参加者に「3Dプリンターの未来のあたりまえな使い方」について考え、アンケートに答えてもらいました。
「まずは、誰もが手軽に3Dプリンターを使えるようになれば良い!」との声が多くあがる中、「微生物を拡大プリントできたら研究に役立つのでは?」「海外や宇宙で急病になったとき、3Dプリンターですぐに薬をつくれるようになるかも・・・」など、発想豊かなたくさんのアイディアが寄せられました。

ワークショップ参加者に感想を伺いました。
「医療分野に興味があり、参加しました。3Dプリントという最先端技術に触れる貴重な体験ができました。将来この体験を医療分野で活かしたいです。」
「スキャニングはとても大変な作業だと実感しました。でも、とても興味深い体験で、作った三次元データを実際に3Dプリンターで出力してみたいと思いました。」

日々、デジタルプリントの未来を考えている林さんにも、一日を振り返っていただきました。「楽しそうに取り組んでもらえたという点で、体験型のワークショップにしてよかったと手応えを感じています。3Dプリンターは、ボタンを押すだけで、いろんなことができると誤解されがち。でも今回の体験を通して、精巧な模型をつくるためには正確なデータづくりが重要で、それには非常に手間がかかるということが理解してもらえたのではないでしょうか。」

まとめ

3Dプリンターがもたらす「未来のあたりまえ」は「コミュニケーション」

3Dプリンターが医療分野に革新をもたらすのは、技術だけではありません。つくられた模型を介して、医師と医師、医師と医療スタッフ、医師と患者とが、より円滑なコミュニケーションを図ることで、満足度の高い医療を提供したり受けられたりするようになる。そんな「未来のあたりまえ」こそが大きな革新ではないでしょうか。ワークショップでも、初めて会った生徒同士が、コミュニケーションをとりながら作業を進めていく姿が大変印象的でした。

医療分野での3Dプリンターの未来のあたりまえの使い方、
みなさんのアイデアも教えてください。

 

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